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2007年12月26日 (水)

銀行が個品割賦購入あっせんの取扱開始!?

今日の日刊工業新聞によると、常陽銀行がひたちなか市の中古車販売店のS自工とマイカーローンの提携したとのことである。

マイカーローンの対象は、S自工での新車、中古車、用品の購入や修理・車検などの費用で、S自工に備え付けた申込用紙に記載し、必要書類とともにファックスし、審査をパスすれば正式な契約書は、郵送で可能なため、同行に足を運ぶ必要がない。

これって、割賦販売法の「個品割賦購入あっせん」に該当しない?

�@証票等を利用することなく
�A特定の販売業者が行う購入者への指定商品の販売を条件として
�B当該指定商品の代金の全部又は一部に相当する金額を
�C当該販売業者に交付し、
�D当該購入者からに月以上の期間にわたり、かつ3回以上に分割して
 当該金額を受領すること
が割賦購入あっせんの定義(法2条3項2号)である。

�Bの資金の交付方法は、一般的なクレジットには、立替払い型のほか、
保証委託型、債権譲渡型が存在するが、その契約形態はローン提携販売の
ように限定されていないので金銭消費貸借型も対象になる。

問題は、�Aの要件であるが、この要件に関して1件のみ公表された判例がある。
札幌高裁平成7年1月31日判決(判例タイムス880号291頁)であり、この判決では、割賦購入あっせんは、「信販会社と販売業者との間に加盟店契約なしし、それと類似の経済的に密接な関係があることが前提になっており」と述べている。

この判例の元となった銀行のマイカーローンは、資金使途限定タイプで、どのような販売店から自動車を購入する場合にも利用ができたことから、自動車未納の割賦販売法30条の4の支払停止の抗弁権を認めなかった。(ちなみに、原審の釧路地裁帯広支部判決は、逆に認めている)

常陽銀行の「専用マイカーローン」は、S自工専用で、200万円までの源泉徴収票免除など利便性を与え、かつS自工も銀行の信用力をバックに販売促進に取り組むとされ、上記�Aの要件を満たすのではないかと考えられる。

しかし、仮に、割賦購入あっせんであったとしても、銀行法の改正により、その取扱は可能になったので、特に銀行法上問題はない。

ただいくつかの、疑問がある。
そのうちのひとつが、そのリスクが適切に金利に反映されているかということと、また、金銭消費貸借契約書などに抗弁権の行使についての制限が記載されていないかという問題がある。

このあたりが、適切に反映されているとすれば、消費者にとっては、単なる銀行のローンより支払停止の抗弁などの消費者保護規定のある割賦販売法の適用のある融資ということで、かつ低利であれば大変利用しやすいものになると思われる。

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