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2008年7月24日 (木)

証券化商品の統一情報開示フォーマット

証券化に関しては、サブプライムローンの証券化商品を二次証券化したCDOの暴落で日本国内でもやや影響が見られる。
アメリカにおいて、今回の結果は、流動化の原資産の内容やリスクに対して、投資家がよく理解せずに、格付け会社の格付けを頼りに購入していたことだとし、格付け会社の監督と流動化資産の開示に向けた方向に動いているようだ。

日本においては、原資産を裏づけにした流動化がほとんどで、二次証券化はほとん度ないのではないか。しかもABSを例にとれば、原資産の内容やリスクについては、公募の場合は、目論見書や有価証券報告書で相当程度開示がなされているものと思われる。したがって、CDOのように複雑な仕組みではないので、現状の情報開示と格付けで投資判断に不足するということはないのではないかと思う。
また、CDOの場合、貸し手の責任があいまいになった点が、最大の問題であるが、ABSの場合は、貸し手がサービサーとして回収に責任を持ち、回収額の増大についてのインセンティブをビルトインしたスキームであることからその問題が生じることは考えられない点で大いに異なっているといえる。

しかし、公募ABSであっても、情報開示項目のばらつきや、そのレベルについては必ずしも統一的でない状況であるとことは認めざるを得ない。
そこで以前からある程度開示項目を整理したらという問題意識は市場関係者にあり、2004年4月には、日本銀行が関係者を集めた作成した「証券化市場フォーラム・報告書」には「証券化商品に関する情報開示のあり方」が掲載されている。

また、昨日の日経新聞の報道によると、改めて、証券化商品に投資家が投資する上での判断に資するために日本証券業協会のワーキングで「統一情報開示フォーマット」が検討されており、まもなく公表されるようである。

しかし、情報開示するのは、あくまでも原資産を有する原債権者であるのに、どうもこの検討作業にはお呼びがかかっていないらしい。

流動化を組成し、資金調達する上で、円滑な購入をいただけるために開示情報の充実は欠かせないが、資産の種類や原債権者の債権管理システムや指標にはばらつきがあり、「統一」指標となるとその対応には負担感を感じる。

どのような「統一情報開示フォーマット」になるのか不明であるが、RMBSの場合は、○○、ABSの場合は、□□といった画一的な、同一商品間の容易な比較可能性を考えた指標的なものは考えられないと思うが、どのような表示になるのか、また原債権者の提供した情報が加工されるのか、どの範囲まで公開されるのかなど
疑問は尽きない。

原債権者や組成関係者も含めた広範囲での議論が必要ではなかろうか?

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