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2009年12月11日 (金)

訪販お断りシール一転有効? 影響は考慮されているのか

8日に取り上げた訪問販売お断りシールであるが、朝日新聞によると、消費者庁は、その有効性を認める姿勢に転じたとの記事が12月11日の朝日新聞に掲載されている。

http://www.asahi.com/national/update/1210/TKY200912100449.html?ref=rss

先の記事でも対象が明確でないことから、結局「全ての訪販お断り」になってしまい、健全な取引もできなくなり、地元の商店にも不利益が生じかねないことを指摘しておいたが、今回の見解の変更のリリースは「訪販お断りシール」が一人歩きしてその懸念を増大させる。

記事では「シールを無視して消費者に勧誘を続ける行為を「不当な取引」とし、条例で指導・勧告している自治体の取り組みを「有効な手段である」とする見解を公表、都道府県に通知した。 」

とされているので、お断りシールがあっても、「○○商品の販売の件でお伺いした△△商事の□□と申しますが、お話を聞いていただいてよろしいでしょうか?」と特定商取引法に定める販売業者の氏名の明示と勧誘を受ける意思の確認を行ない、「勧誘を受ける意思の確認」を行なって、勧誘を続けることは可能であると思われる。

しかし、本件は最近急に話題になったものではなく、今年の4月14日の産業構造審議会消費経済部会でも議路がされ、事務局から、

我々がここにお示しした趣旨は、「訪問販売お断り」というステッカーを貼っていらっしゃる方は、「全てお断り」という趣旨で貼っておられると思うが、繰り返しになるが、法第3条の2は、「契約を締結しない旨の意思」が誰に向けられているのか、どういうものを断るのかが前提とならないといけないので、「一切お断り」としていても、法第3条の2はそこまで規律するものではない。

と説明をされ、部会長も今回の改正内容では難しいことを認められていたものである。

詳細は⇒ 議事録

どういう経緯で、審議会に於けるこの見解が変更になり、なぜ有効になったか明確にする必要があるのではないか。審議会の席上の説明を聞いていた者として納得いかない。法所管部署の責任者が今年4月の時点と現時点で変わってもいないことから余計に不思議というしかない。

消費者庁は通知で、自治体独自のシールの取り組みは「地域の消費者トラブルを防ぐための有効な手段であり、特商法の解釈によって何ら影響を受けるものではなく、相互に補完し合うものと考える」

とし、判断力の鈍ったお年寄りなどを保護したいという気持ちは十分理解するが、悪質訪問販売は、逆に安心しきっている「シール貼付した消費者」をターゲットに情報を集め、ダイレクトメールや電話などでたくみに集客し、売りつけるようにする可能性がある。また、あえて強引に一発勝負に出る業者すら考えられる。

このような懸念が法改正時の審議会で一部学識者委員から表明されていた記憶があるが、どうであろうか。

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