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2009年12月 4日 (金)

Q4 「借りたい人」が借りられない?

「高金利引下げ全国連絡会」の資料に続きです。

資料には、

・成約率が下がるなら、貸金業界が健全化の途上にあるということです。

・希望通りの借入ができなかった人は、その後の行動において、支出をあきらめた人が約7割、家族親族からの借入が2割であり、そもそも高利の借入に頼る必要がなかった人である。

などと結論付けています。

しかし、既に貸金業協会の加盟会員においては、総量規制の前倒し的実施を行なっており、過剰な貸付を意図していたにもかかわらず、成約率が下がったというわけではありません。

従来なら貸付可能であった人が、当てにした借入ができなかった結果、家族や親族から20.4%、友人知人から12.2%、保有資産の売却や他に相談にいったり、ヤミ金を探した人などが14.3%で、合計46.9%とあきらめた人とほぼ同数に近い人にとっては、どうしても必要とするお金があったということでしょう。

「多重債務者」にお金を貸す成約率を下げるのなら、全国連絡会議の指摘の通りですが、貸さなかった結果債務整理した人がわずか、3.1%だった結果と支出をあきらめた人が57.1%もいたという事実からは、「成約しなかった人は、多重債務者ではなかった」ということが言えると思われます。

また、支出をあきらめた人以外の人は、どうしてもお金がほしかった人ですが、貸金業者が利用状況を見て貸付を断ったため、家族や親族、友人、知人に借りているわけです。果たして、これらの人は借りたお金を親族や友人に返すことができるのでしょうか?そして、家族や親族、友人、知人は、貸金業者に断られた情報を知っていたら貸したのでしょうか?

貸金業者のように、審査のノウハウがなく、他者からの借入の状況、返済状況を知ることができない人たちに回収不能リスクとロスを負担させたことを「貸金業者が貸さなくて良かった」となぜいえるのでしょうか?

成約率が下がれば下がるだけ、家族や親族、友人・知人を巻き込んだ新たな問題に発展する可能性が出てきたことを日本貸金業協会の「資金需要者等の現状と動向に関する調査」報告が示しているのではないかと考えます。

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