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2010年1月 6日 (水)

東京都における貸金業者の内訳にみる新たな貸金業規制のあり方について

昨年12月15日開催の貸金業PT第5回事務局会議の資料から。

東京都産業労働局金融部貸金業対策課の作成した資料によると、

東京都の登録貸金業者のピークは、6983業者(平成14年)で、貸金業法本体施行直後の平成19年3月期に2112業者だったのが、平成21年11月末で1164業者とピーク時の16.6%、本体施行時比較でも55.1%と激減している。

その原因として新規登録が平成18年度には661業者もあったのが、21年度(11月末まで)はわずか71業者、平成18年登録の661業者は、平成21年には更新時期を迎えるが更新者数は、それ以前登録業者も含めて145業者と更新率が極めて低率である。

東京都登録業者のうち新規業者は、「トイチ(都1)」業者といわれ、不正登録が多いので有名であったが、貸金業法の本体施工で役員等の業務経験の義務付など参入規制の強化と財産的基礎要件の引き上げや行政処分を受けての廃業・登録抹消、新規業者に対しては詳細なヒアリングをやって、不正登録を排除したことなどを原因として、減少したと東京都は分析している。確かに、都1登録業者は平成18年度末に1322業者で全体の47.7%を占めていたのが392業者33.7%まで減少し、都2業者は243業者20.9と更新がわずか18.4%にとどまっている。

ところで、現在の登録業者のうち、一般消費者や事業者を対象とせず、関連会社向け融資会社が17%を占め、グループ会社従業員向けの貸金会社が5%あるというデータも公開されている。

はっきり申し上げて、関連会社やグループ会社の従業員に貸付を行なうためだけのために『貸金業』の登録が必要とするのは、過剰規制である。

しかし、金融庁は、貸付を行う者が直接雇用する従業員向け、又は50%以上の株式を直接保有する子会社向けの貸付のみを行なう会社だけを適用除外としている(平成20年5月28日付照会文書 平成20年6月26日付回答)。

したがって、子会社以外の関連会社、出資先、取引先に融資することを予定している場合は、仮にそれが無利息で国税庁の税法認定においては『寄付金』とされる場合も、また、下記の有名な解釈通達における無利息貸付でも「反復継続する意思」があれば無登録で行なえば、貸金業法違反となる懸念があるわけである。

9-4-2 法人がその子会社等に対して金銭の無償若しくは通常の利率よりも低い利率での貸付け又は債権放棄等(以下9-4-2において「無利息貸付け等」という。)をした場合において、その無利息貸付け等が例えば業績不振の子会社等の倒産を防止するためにやむを得ず行われるもので合理的な再建計画に基づくものである等その無利息貸付け等をしたことについて相当な理由があると認められるときは、その無利息貸付け等により供与する経済的利益の額は、寄附金の額に該当しないものとする。(昭55年直法2-8「三十三」により追加、平10年課法2-6により改正)  *子会社等には、関連会社、取引先を含む

ここまで、貸金業者の数が減り、証券会社波の数になったことから、金融庁には貸金業者の個別の営業の実態が見えてきていると思う。

既に金融庁では、金融商品取引法、保険業法などをはじめとして、提供する商品の種類や内容に応じ、また提供を受けるサイドの属性に応じた体系だった規制が導入されているが、貸金業法も証券会社・証券金融会社、住宅金融会社と貸金業者に分けるのではなく、事業者向けでも、大企業(プロ)、一般事業者、関連会社・出資先(対象外)に分け、消費者も住宅ローン、それ以外の担保ローンにわけ、無担保ローンは、金利、資金使途や金額などに分けるなどして、それぞれの取引形態に適合した規制と貸金業務の共通規制とに分ける時期が来たのではないか。

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コメント

2009年3月末の事業者向貸金業者による事業者向貸付約16兆円のうち、11兆円もが約定金利2%以下であり、この中には関連会社貸付が相当程度含まれると想定されます。ところが、法改正当時、金融庁は「金利帯で見ると2%のところと20%台のところに大きな山のあるフタコブラクダ状態にあり、これを是正するために金利引き下げが必要だった」などという大バカ者なコメントをしたり顔で言ってました。関連会社貸付は登録の必要もないと思いますが、登録するならきちんと区分けしないと政策をミスリードする原因になります。

投稿: kiko | 2010年1月 8日 (金) 12時47分

貸金業者のうち、関連会社向け融資会社が17%あるのなら、その融資金額、金利帯などを公表し、それ以外の貸金業者の実態を数字で示すなど、監督している当局の持っているデータを開示すべきですよね。

なぜ、そういう質問が議員からでないのか?また、議事録を読んでいても某著名経済学者が「感覚的には、、、。」と堂々と公の席で発言するというのも経済学者としていかがなものかと思います。

業界を完全に軽く見ているとしか思えません。

投稿: 品川のよっちゃん | 2010年1月 9日 (土) 14時55分

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