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2010年2月28日 (日)

進まない信用情報機関加盟と名寄せ遅れの問題が招来する最悪の結果は?

朝日新聞2月28日付朝刊6面には、「貸金業者 情報機関へ加盟進まず」「迫る総量規制  影響懸念」との記事がある。26日に公表された2010年1月末現在の貸金業者数が4374社であるが、これが6月18日までには2500社に減るという見通しでも、加盟数が少ないことを指摘している。

朝日新聞によると日本信用情報機構(JICC)で約1000社、シーアイシー(CIC)に約350社であり、1000社以上が未加盟状態であるようだ。

JICCは、もともと消費者金融専業業者が多く、昨年吸収合併したCCBに信販系、信用金庫・信用組合などがあったため、現在は銀行を含め、2月7日現在で1,405社が加盟しているようだ。http://www.jicc.co.jp/join/member/index.html

CICのほうは、信販、クレジットカード、日専連・日商連系の地方信販のファイナンス会社に加え、リース会社、百貨店、メーカーのクレジット会社、保険会社など会員に名を連ねており、平成21年3月末現在1056社が加盟している。http://www.cic.co.jp/rkaisya/ks06_kaiin.html

朝日新聞の加盟会員の数字と大きく数字が異なるのは、加盟会員には貸金業者以外の銀行や保険会社、保証専門会社、そしてクレジット専門のメーカーや百貨店系の会社が含まれているからだ。また、双方共に加盟しているカード会社、ファイナンス会社、銀行系の保証会社などが100社以上あることにもよる。したがって、貸金業法の関係ではトータルで1350社余りの貸金業者の加盟ということになるようだ。

ところで、2月23日の記事にも書いたが、加盟会員会社でも名寄せシステムが間に合わない状況であるといわれいる。

この問題に加えて1000社近くが指定信用情報機関への未加盟状態で総量規制に入ることになると、金融庁は「シェアの大きい業者は加盟済だから、大半の情報をカバーできている。影響は小さい」(同日の朝日新聞記事のコメント)と言いきっていいのだろうか?

貸金業を廃業して、登録データを削除することが続いているうえ、総量規制後も(違法状態であるが)未加盟のまま営業を続ける業者がいるとすると、総量規制の前提となる信用情報の正確性に疑問符がつく。平成18年改正の最大の目標である多重債務の防止・解消の効果が薄れ、一般利用者に弊害だけを押し付けるというとんでもない結果にならないだろうか。

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