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2010年7月28日 (水)

二重譲渡を巡る振興銀行と信託銀行の訴訟の第一審判決

既にNHKニュースや朝日新聞などの報道があるが、倒産したSFCGから貸付債権を譲り受けていた振興銀行と信託銀行との間の訴訟の判決が東京地裁から言い渡されたようだ。

東京新聞 ⇒ こちら

判決文を見ていないので、報道内容からの情報でみると事案の内容は概略以下の通りと思われる。

信託銀行サイドは、SFCGから貸付債権の債権譲渡を受け、2008年11月17日に第三者対抗要件を動産債権譲渡特例法に基づき登記したが、貸金業法24条2項に定める債務者への通知は留保した。

一方、振興銀行は、信託銀行の譲渡登記日の4日後に同じ債権を譲受けし、同じく登記をしたようだが、こちらは債務者への通知を行い、債務者対抗要件を具備し、貸金債権を債務者から取り立てていたというもの。

信託銀行は、第三者対抗要件を先に具備したことを理由に取立て済みの金銭を不当利得として返還請求し、振興銀行は信託銀行が貸金業法24条2項通知をしておらず、違法として請求を拒んでいたようである。

(9月10日追記)判決文を見ると、振興銀行は、信託銀行への信託譲渡が、譲渡担保であることや行政法規違反等を理由にり、無効であることを主張したようだ。しかし、債権譲渡登記は譲渡担保でも有効であり、また、破綻会社の管財人が譲渡担保を主張するならともかく、なぜ真正譲渡にこだわるのか疑問。(追記終わり)

民法467条2項の対抗要件の問題と貸金業法24条2項通知の債権譲渡の対抗要件を考える場合の必要性についての、試験問題のような訴訟であったが、大方の予想の通り、債権譲渡の対抗要件の先後で判断され、24条2項通知の留保が譲渡契約の有効性には影響がないと判断されたようである。

貸付債権の流動化における24条2項通知の留保に関するはじめての判例と思われ、実務的にも一安心というところでしょうか。(9月10日追記。これは、振興銀行側の主張にはありましたが、裁判所は判断で全く問題にしていませんでした。)

(追記)

本件は申請信託銀行との訴訟でしたが、29日あおぞら信託銀行との関係でも東京地裁で同様な判決が出たようです。

http://www.asahi.com/national/update/0729/TKY201007290103.html?ref=rss

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