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2010年9月29日 (水)

史上空前の規模になる更生手続で気になること

昨日武富士が東京地裁に会社更生手続開始の申し立てを行なった。⇒リリース

負債金額が4336億8百万円と有数規模の倒産となったが、債権者数が史上最高の規模になることが確実なことから、今後の更生手続や更生計画策定にいろいろな意味で影響があることが考えられる。

新聞報道では、未払いの過払い金債権者が11万3000人(1713億円)存在していることが報じられており、これだけでも大変な数であるが、潜在的に請求可能な債権者は200万人と保全管理人の小畑弁護士が述べており、その何割かが届出しても間違いなく史上最大の債権者数となると思われる。

既に時効になった人も含め、多数の届出がなされると考えられ、どのように、迅速に認否手続まで行くか、興味が尽きない。いろいろ述べたい点はあるが、私自身、10年数年ほど前に15万人規模といわれた個人債権者のある宝石店の破産事件と9000名を超える原告の訴訟を経験したことがあるので、その経験から一点だけを本日は記載したい。

これだけの債権者がいると、時効にかかっている人のほかに、借入をしたことがないのに、債権届出をする者、実際の返済以上に返済したという計算書をつけて届出する者などの不逞の輩が相当出てくる可能性があるということだ。

実際、私の経験した宝石店の破産事件では、購入したお客から戻された宝石の鑑定の場に立ち会ったところ、約2000点の宝石には、ガラスの指輪を送ってきた者1名と、明らかに他店の質の悪い宝石を購入宝石として申告して来た者1名がいた。

また、過払い金の返還請求に際しても、貸金以外の返済(例えば車のローン分など)を貸し金の返済であると主張する者が散見される。

したがって、200万人の債権者がいることを考えると、上記の例の確率でいうと1000名規模の不逞の輩が発生する可能性がある。

債権者の数に伴う事務経費、特に引き直し計算に係るパソコンや人員の経費が膨大なものになり、配当にも大きな影響があることであろうが、その上「架空請求」や「過大請求」もこれくらい数になると10億円単位になる。

大変であろうが、債権者保護の観点で、引き直し計算には厳格な対応が必要であろう。

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