« 武富士の会社更生手続の今後 | トップページ | 改正割賦販売法の実務担当者向け解説書「クレジット取引」刊行 »

2010年11月 3日 (水)

貸金業の業務報告書に基づく統計更新されている。

昨年より2週間くらい遅いが、今年3月末時点の業務報告書等に基づく、統計資料が公表された。→ こちら

まず貸付残高であるが、消費者向けが平成21年3月末の15兆7281億円から12兆6477億円と約3兆804億円(約20%減) 事業者向けも22兆1186億円から17兆2880億円と5兆4906億円(約25%減)と両者で8兆5710億円も残高が減少している。→コチラ

業態別でみるとメーカー系・流通系が約2倍に残高を伸ばしている他は、軒並み大幅な減少である。→ こちら

平均約定金利をみると、消費者向け無担保について、クレジットカード会社や信販会社は、すでに16%台、事業者向けは1.5~2%になっている。しかし、消費者金融会社は大手でも消費者向け無担保が19.85%、事業者向けが10.45%となっており、消費者金融会社には、特に消費者向けの既存貸付残高がまだかなり残っており、過払い金問題の解決にはまだ程遠いことがうかがわれる。→こちらこれ

ところで、今回業務報告書を提出した貸金業者は、3472社のようであるが、うち貸付残高のない会社が418社あり、3054社に貸付残高があるようだ。→ こちら

しかし、平成2年3月時点で4057社の登録業者数であり、600社余りが未提出ということになる。

以前から指摘していることであるが、廃業した貸金業者は、そのすべての貸付債権を譲渡しない限り「みなし貸金業者」として法律の適用を受ける。また、廃業時の貸付債権の処理(回収の委託先や譲渡先の明示)の届け出が必要とされている。したがって、現在、貸付を行っていない業者の貸付残高等の把握も可能なはずである。今回そのようなデータの公表を期待していたが、今回もなされていない。したがって、貸付の残高規模は本当はどうなっているのか、わからない部分が多い。

業者数は2年前からすると約3分の1になり、届け出や検査等の行政事務・監督は格段に事務負荷が軽減されていると思われるので、廃業届け出の事業者の実態調査にも手が回ると思われる。

登録と業務報告という光のあたる部分だけでなく、現在ソフトヤミ金の暗躍や廃業業者のヤミ金化が散見されるとの話を聞くので、このような真相不明な部分にこそ行政は調査をして実態を明らかにすべきではないのだろうか。

|

« 武富士の会社更生手続の今後 | トップページ | 改正割賦販売法の実務担当者向け解説書「クレジット取引」刊行 »

企業法務」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 貸金業の業務報告書に基づく統計更新されている。:

« 武富士の会社更生手続の今後 | トップページ | 改正割賦販売法の実務担当者向け解説書「クレジット取引」刊行 »