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2011年1月18日 (火)

カードショッピングの暗証番号入力は面倒くさくない。

年末以降あわただしかったので、あまりリリース関係をチェックできておらず、金融経済新聞の記事で日本クレジットカード協会の「クレジットカードに関する消費者意識調査」(⇒こちら)を知った。

調査結果によると、

1、ICクレジットカードの保有率が65.5%にのぼっている。

  ⇒銀行のキャッシュカードに比較するとどうだろうか?(メガバンクは比率高そうだが、地方は?)

2、ICクレジットカードの暗証番号入力を求められたケースが73.1%。

 ⇒前年比5%アップ。

  しかしIC端末があり、3万円程度書籍を購入しているのに、求められなかった某大手書店を経験した。(韓国ではプレートにサインか売上伝票にサインである。しかし、中国人店員のほとんどはカード裏面のサインと照合するが日本人や韓国人は全くといってしない。)まだ、世界レベルで加盟店への不正利用防止の協力要請が必要である。

3、ICクレジットカードの暗証番号の入力は面倒でない。79.0%

 ⇒特にメインユーザーの場合は82%と面倒ではないと感じており、面倒だと感じた人でさえ、安全性を考えると暗証番号の入力は必要だと思う人が85%以上にものぼる。つまり、暗証番号入力の必要性を97%以上の人が認識していることになる。ICクレジットカードが安全性ゆえに、今後も利用者に支持されることになることを示しているように思える。

ところで、先般ネット取引における日本クレジットカード協会の本人認証導入のガイドライン(本文⇒こちら)が公表されているが、このアンケート結果を見る限り、この必要性は、カードユーザーに、大いに支持されのではないかと思われる。

カード会社の不正利用対応の歴史は長い。その最初が「カードの紛失・盗難や不正使用に対応する保険制度」であろう。現在はショッピングプロテクションなど購入商品の保護が導入されたりしている。また、ITの進展にあわせ、個人情報の取扱の保護を図るとともに、個別のカード利用をチェックして不正利用を見抜く「不正検知システムを導入」したのももう10年くらいになろうか。その後は、ICクレジットカードと対応端末を導入し、ショッピング利用にも暗証番号入力するようになった。さらに、ネット取引では、偽造カードの使用や不正利用防止のためにカード裏面に記載してある「セキュリティナンバー」や本人が予め登録したパスワードを利用して本人認証を強化してきている。

クレジットカード決済額は平成12年度の21兆7920億円から平成20年には42兆4345億円と約2倍に増えているが、上記のような対策を施した結果、不正利用被害額はピークだった平成12年度の約308億円から、平成20年度で104億円と約3分の一に大幅に減少している(注)。利用額からすると6分の一ということになる。

しかし最近はネット取引での不正利用が増加傾向にあり、これに対抗する有力な方法がセキュリティナンバーに3Dセキュアなのである。

ところが、一部のネット通販会社やショッピングサイト会社は、「利用者が面倒に感じる」⇒「売上が逃げる」として、これに対応していないところも多いように聞き及ぶ。しかし、今回のアンケート結果をみれば、カード取引の安全性を無視するサイトには、カード利用者は逆に不安感を覚えているのではないかと感じる。確かに、入力作業は簡単なほうがいいが、通販関係の最近の新聞記事を見るとシステム対応などの経費増が通販会社が導入を渋っている本音のようだ。

しかし、消費者の求める安全・安心を軽視する消費者向けビジネスは長続きしない。カードを決済に活用する事業者とカードシステムを供給する関係事業者が連携してこの問題に対応すべきなのは当然であろう。

(注)(社)日本クレジット協会発行「日本の消費者信用統計平成22年版」による。なお、p167に掲載された平成20年度の不正使用額は74.0と記載されているが、これは1~9月までの合計額であり、10~12月分を合算すると104.1になる。次号で校正をお願いしたい。

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