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2012年6月 5日 (火)

司法書士が弁護士法違反で警視庁に逮捕された。

消費者金融の過払い金返還請求の取扱をめぐって、認定司法書士が取り扱える事件の上限が「140万円」までとされるが、その解釈をめぐって弁護士会と日本司法書士会が対立し、民事事件での争いもおきていた。

すなわち、訴訟の価額である140万円までの解釈についての「事件(総債権)説」と「個別債権説」の争いである。又、過払い案件については、「受益説」もある

前者は、日弁連などが主張する説であり、受任した相手の全ての請求額、又は総債務額を訴額とする。これは、主債務者が破産手続や民事再生きをする場合などは、総債務を対象として全債務者と債務額を明らかにして申し立てる場合などは、当然であろう。

しかし、過払い金請求の場合は、まとめて1つの事件として申し立てず、貸金業者ごとに過払い金を掲載して申し立てる場合は、引き直し後の「減縮された債務額」や「過払い金」を請求することになるので、引き直し前の債務額が140万円を超えていても、引き直し後残高や過払い金額が140万円以内であれば、認定司法書士の業務範囲ないという考え方(個別債権説)で対抗されている。また、認定司法書士は、引き直し後残高や過払い金額が140万円を超えても、引きなおしによる元本の減縮額などが債務者にとって得られる利益として140万円以内である(受益説)として、この場合も業務範囲の拡大を主張している。

つまり、弁護士と司法書士の仕事の領域に関する争いでもあるのだ。

ところが、今回司法書士が個別債権説にたって非弁行為違反で逮捕された。⇒記事

本件では、警視庁は、司法書士が元業界関係者を使って4億円もの荒稼ぎしている点が逮捕にいたったものと考えられる。また、債務者名簿が持ち出された可能性にも言及しており、「債務者名簿が企業秘密とされれば、不正競争防止法違反」または、「窃盗罪」などの適用も視野に入っているのかもしれない。いずれにしろ、同様な携帯で荒稼ぎしている司法書士や元業界関係者に対するけん制効果は大きいものと思われる。

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