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2012年6月 4日 (月)

老舗旅館等楽天カードによる予約受付を次々に一時停止~キャンセル多発の不安とセキュリティ、個人情報などの関係

楽天トラベルの「安心のチェックアウト後払い」の導入が、波紋を呼んでいるようである。

今まで、ホテル等を予約すると予約時点で登録カードから宿泊代金が引き落とされていたが、今後は、「予約時」にクレジットカード番号を入力するが、「カードの有効性を確認」するためのオーソリのみを実施し、「宿泊後」に再度オーソリを行い、代金請求するというもの。あわせて、一定の長期間宿泊の場合、その期間中に適宜オーソリを実施するというもの。

海外のホテルに泊まったことがある人なら、デポジット(前金)代わりに、クレジットカードの提示を求められ、有効性確認のオーソリを受けることを経験した人も多いであろう。わが国でも、正式にこの途上オーソリとも言うべき手法を加盟店に求める時代になったのか。

カード会社としては、無効カードでの宿泊による宿泊施設側との無用なトラブル回避ができ、会員も当日行ってみたら、廃業していたというときに(特に海外)、請求取り消しの煩わしさから解放される。

しかし、宿泊施設側では、無断キャンセルの場合を除き、キャンセルポリシーを定めているところでは、今までと違い、別途キャンセル手数料を請求しなければならなくなる。クレジットカードを利用した宿泊の場合、予約時には、氏名や電話番号、メールアドレスなどの登録がなされるが、住所や勤務先などのデータは登録されないのが通常である。もし、前日のキャンセルで違約金が50%の場合、その手数料をカード決済ができないなら、登録された情報を元に請求することになるが、住所もわからないのは不安であろう。また、中には営業妨害的な予約の発生を懸念する声もある。

従って、以下のように、受付を一時停止したところがだいぶ出てきているようだ。

http://travel.rakuten.co.jp/HOTEL/19734/19734.html

http://travel.rakuten.co.jp/HOTEL/8108/8108.html

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120602-00000011-kyt-l26

http://www.47news.jp/news/2012/06/post_20120602145852.html

キャンセルがあって、請求が困難な場合カード会社から、住所等の情報の提供を受けることができるのか、正当な権利行使である請求行為と個人情報保護の狭間で悩ましい事態も考えられる。

又、加盟店サイドからは、楽天トラベルにおける「3Dセキュア」や「セキュリティコード」の非活用と不正利用リスクの転嫁の問題も指摘されているようである。

ざっと見ても、個人情報の利用可能範囲の問題、セキュリティの整備の問題とレベルに応じた不正使用におけるリスクの負担者と負担すべき割合、キャンセル手数料の請求問題などが考えられ、これらに関する割賦販売法、個人情報保護法、消費者契約法の適用の如何など、たくさんの論点があるようで、今後の推移が注目される。

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