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2013年7月22日 (月)

過払い金が発生している場合に新たな貸付があったときの利息制限法1条1項の元本の額

平成25年7月18日最高裁(第一小法廷)が、過払い金が発生している場合に新たな貸付があったときの利息制限法1条1項の「元本」の額についての判断を示した。

 ⇒最高裁判決

原審は、継続的な金銭の貸付についての基本契約があって、過払い金が20数万円存在して知るときに100万円の貸付があったときに、「元本」は、「100万円」としたが、最高裁は、「100万円-過払い金」とした。

過払い金を計算するときに、これは実務上大きな問題になっていた。つまり、100万円なら、利息制限法1条1項の法定上限利率は、年15%であり、10万円以上100万円未満だと年18%で、債務者の支払うべき利息の額が大きく違うからである。

これは、通常の貸金請求する場合も問題が生じており、残額がある場合に、新たな貸付けをしたときにも関係する。例えば、残額が5万円のときに、新たに8万円を貸し付けた場合、元本は、8万円か合計額の13万円かという問題があった。

しかし、後者の問題は、平成18年の利息制限法の改正により、営業的金銭消費貸借、すなわち貸金業者や銀行等の貸付の場合は、「元本」は、合算した13万円として年15%を上限金利としつつ、追加で貸した8万円だけに適用されるように解決された。

今回の最高裁判決もこの改正と比較すると、基本的に同様の扱いとなり、納得があるものと考えられる。

その結果、今回の判決では、過払い金の額に大きな変動が起こりそうであるが、貸金業者の実務としては、過払い金の額の減少につながり、歓迎されることであろう。

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