« 「ひと目でわかる六法入門」 | トップページ | ビジネス実務法務検定試験2級用の問題集が出ました。 »

2014年1月28日 (火)

やっと変わった! グループ会社向け専用貸金業務の適用除外

やっとグループ会社向けや共同出資会社向けの貸付が「貸金業の定義」から除外されるようになるようだ。⇒ 金融庁リリース

今までは、貸付する会社が、当該借受する法人の議決権の50%以上を保有している場合には、それらの法人のみに貸付する場合のみ、貸金業とはみなされない扱いであった。したがって、例えば、一持ち株会社の傘下にあるグループ金融会社が他のグループ会社に貸付をするためだけに存在していても、当該金融会社がグループ会社の議決権の50%以上を保有しており、「社会通念上事業の遂行とみることができる程度のもの」ではないとされない限り、貸金業の登録が必要であり、貸金業法の定める厳格な規制を受けることになっていた。

これに対しては、貸金業法の制定の目的や趣旨に照らし、不要であるとの意見も強かったが、金融庁は、50%を下回る場合はもちろん、金融会社の100%親会社が自己とともに50%を超える議決権を保有し、実質支配している法人でも、例外を認めてこなかった。⇒ノーアクションレターへの回答結果

しかし、昨年の11月25日の回答では、初めて、合弁会社に共同出資会社とともに100%の議決権を保有する会社の合弁会社に対する貸付について、貸金業に当たらないとの見解を示しており、大きな変化があったといえる。

今回、この見直しを受けて「親会社と実質支配力基準に基づく子会社で構成されるグループ会社(親子・兄弟会社等)間で行われる貸付け、及び合弁事業における共同出資者(株主)から合弁会社への貸付けについて、一定の議決権保有等の要件の下に、貸金業規制の適用除外とする改正」を行っている。

これは、平成17年の改正論議の時点から、主張してきたことであり、上にあげた平成20年の実質支配するグループ会社への貸付を貸金業から除外しない回答には、大いに失望し、貸金業法規制の必要以上の厳格さに、あきれたり、失望した向きも身の回りに多数存在した。このように貸金業をめぐっては、多重債務者問題対応のみで、健全利用者や判断力のある利用者に与える弊害は無視され続けてきたことと比較すると、大きな変化である。やっと、過剰な規制についての見直す環境に入ってきたのかなとも感じられる。

これを期に、例えば個人事業者、小規模事業者、大規模事業者別といった法人向け貸付の規制内容の見直し、もしくは、1億円以上と10万円以下の金利や手数料の見直し、金利10%〈例〉を境にした貸付規制のあり方など、現在包括的な規制となっている法制度を「金利の低め誘導のインセンティブ」となるか「利用者にとっての利便性とわかりやすさ」といった視点で見直しの議論をしてもらいたいものである。

|

« 「ひと目でわかる六法入門」 | トップページ | ビジネス実務法務検定試験2級用の問題集が出ました。 »

企業法務」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: やっと変わった! グループ会社向け専用貸金業務の適用除外:

« 「ひと目でわかる六法入門」 | トップページ | ビジネス実務法務検定試験2級用の問題集が出ました。 »